開催概要
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展覧会名:Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。 |
福岡アジア美術館 |
Mr.の11年ぶりとなる国内個展&日本の美術館、初個展!
平面から立体、インスタレーション、映像まで…
世界各地で高く評価されているMr.が日本の公立美術館で初めて挑む大規模個展!
Mr.(ミスター/1969年生まれ)は、日本のアニメやマンガ、ゲーム、オタク文化といったサブカルチャーを取り込みながら、独自の表現を展開してきたアーティストです。1996年のデビュー以降、絵画を中心にさまざまな表現を用い、国内外で活動を続けてきました。日本固有のポップカルチャーを現代アートの文脈で昇華させたその独自の表現は国際的にも高い評価を受けています。
1993年に美術専門学校へ進学したMr.は、次第にアカデミックな絵画表現に疑問を抱き、イタリアの「アルテ・ポーヴェラ」運動に自らの雑然とした生活を重ね合わせたインスタレーションを制作してました。しかし、転機となったのは1996年、アーティスト・村上隆との出会いです。村上の薫陶を受けたMr.は、自らのオタク的な感性をそのままアートの文脈へと落とし込んだ作品を次々と発表。2000年以降は、村上が提唱した「スーパーフラット」注)の重要な担い手として、その理念をより深化させた様々な作品を手がけています。幼少期の家庭環境や学校での記憶、慣れ親しんだアニメや漫画的キャラクター、元ヤンキーとしてのストリート的な感性を用いて、ファストカルチャーやファンシーグッズが覆う、のっぺりとした均質な日本的空間――我々の日常、すなわち現代日本のカオス的な状況を、絵画、立体、映像、インスタレーションなど多様な表現手法によって再構築していくのです。
Mr.の作品は、ティーンエイジャーの多感で不安定な心の「揺れ」をハックし、自らの潜在意識を投影した「告白」の表現です。賑やかさの裏にある空虚さ、過剰な情報化による孤立など、現代特有の感情を描き出した作品群は、作家の「自画像」にして、現代日本のリアリティを映す「肖像」と言えます。しかし、そこには社会の不安定さを超えて希望を見出す、作家の強いレジリエンスが息づいています。
本展は、新作を含む平面作品、巨大立体作品、大規模インスタレーション、映像など80点以上を一堂に集め、こうしたMr.の本質と魅力に迫る国内初の大規模企画展です。
注)日本の伝統的絵画の平面性と現代のアニメや漫画の視覚表現を接続することで、日本の視覚文化の連続性を提示する芸術運動。
Mr.
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カイカイキキ所属のアーティスト。キューパ生まれ。1996年にデビュー。日本のアニメ、ゲーム・オタク文化からインスパイアされた表現をベースに、ヤンキー、ファストカルチャー等をミックスした表現が、日本国外で爆発的に高く評価されている、カイカイキキギャラリーの人気No.1アーティスト。主な展覧会に「それはあるよく晴れた日の事だった。」ペロタン(ロサンゼルス、アメリカ合衆国)、「きまぐれヨロシクstreet -聴こえてくるよ、この街の歌が-」フェニックスアートミュージアム(アリゾナ、アメリカ合衆国)、「日常派」昊美術館(上海、中国)、「A Call To Action」ギメ東洋美術館(パリ、フランス)など。
経歴
主な個展 |
Photo by Claire Dorn |
本展の見どころ
1.世界で活躍するアーティストMr.の、11年ぶりとなる国内個展&日本の美術館での 大規模な初個展!
Mr.は、ペロタン(Perrotin)やリーマン・モーピン(Lehmann Maupin)といった世界的なメガギャラリーでの作品発表をはじめ、シアトル美術館(アメリカ)、ギメ東洋美術館(フランス)、フェニックス美術館(アメリカ)、内惟(ネイウェイ)芸術センター(台湾)で個展を開催するなど、海外で精力的な活動を続けています。国内の美術館では初の個展となる本展は、国際的に高い評価を得ているMr.が提示する最新型の「ジャパニーズ・ポップ」に触れる貴重な機会となります。





2.「かわいい」や「萌え」の感覚を現代アートに昇華させたパイオニアである Mr.独自の世界観をあますことなく紹介。
Mr.は、漫画、アニメ、ゲームのキャラクターからインスパイアされた表現をベースに、ヤンキー文化やファストカルチャーなどをミックスした重層的な作品を手がけるアーティストです。個人の記憶や感情、現代社会の構造を投影したそのカオス的な表現は、Mr.自身の「自画像」であると同時に、現代日本の「肖像」でもあります。「かわいい」や「萌え」の感覚を楽しみながら、私たちの生活や日常を見つめ直してみてください。









3.平面、立体、インスタレーションから映像まで、多数の新作を含む約80点の作品がアジア美術館の空間いっぱいに広がります。
展示空間は大きく三つのセクションで構成される予定です。第一室では、絵画および彫刻作品を中心に展示し、作家の最新のペインティング作品群を紹介します。第二室では大規模インスタレーションを展開。トヨタ・ソアラを改造した「ヤンキー痛車」およびバイクの新作を初公開します。さらに、ニューヨークとシアトルでのみ公開された大規模立体作品《変身》も国内初展示。日本の若者文化やポップカルチャーを起点としたMr.独自の世界観を体感できる空間となります。第三室では映像作品を紹介。Mr.が監督し、2008年に劇場公開された『誰も死なない』(34分)などを上映いたします。




4.関連イベントも多数開催!
会期中には、Mr.によるシンポジウムやトークを開催。またArtist Cafe Fukuoka (アーティストカフェフクオカ)と連携したワークショップやパフォーマンスも開催予定です。
※詳細情報は後日公開いたします。
キュレーター
工藤健志(田川市美術館館長)
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1967年福岡県生まれ。大阪教育大学美術教育学専攻造形芸術学専修修了。 | ![]() |



